医師妻歴4年の筆者が、勤務医がiDeCoに加入するメリット・デメリットをシェアします。
勤務医の具体的なiDeCoのメリット・デメリット、はじめ方をまとめています。
興味はあるけど始めていない方は、ぜひ最後までご覧ください。
iDeCoは勤務医は必ず検討しておきたい、数少ない節税策の一つです。
バイトをしている勤務医は、将来もらえる年金が思ったよりも少ないので、iDeCoで対策をしておきたいです。
こんな方におすすめ
- 勤務医やご家族
- iDeCoに興味があるけど加入していない
- 投資をしたいけど、何から始めたらいいのか分からない
- iDeCoのはじめ方を知りたい
この記事からわかること
- iDeCoのメリット3つ・デメリット3つ
- 勤務医をモデルとした節税額
- iDeCoをやる上で知っておきたいこと
- 申し込みから金融機関のえらびかた
【そもそも】iDeCoとは?
iDeCoとは?
『国が用意している、個人年金制度』のことです。
【iDeCoを利用できる人】
- 勤め先に年金制度の用意あり👉iDeCoは利用できない(企業年金を利用する)
- 用意なし👉iDeCoを利用できる
勤め先の状況によって、利用できるかどうか変わります。
病院によっては企業年金が用意されていないため、多くの勤務医はiDeCoを利用できる状態にあります。
勤務医は毎月5000円~23000円まで1000円単位で拠出額を決めることができます。
iDeCoの3つのメリット
- 掛け金が全額所得控除
- 運用益が非課税
- ほかの所得よりも有利に受け取りができる
どのくらいインパクトがあるのかは、後述で解説しています。
ほかの所得よりも有利に受け取りができる
もっと詳しく
【iDeCoを一括で受け取ったときの税金は?】
【もう迷わない】iDeCoのおすすめの受け取り方は?税金を安くできるおトク方法も解説! BANK ACADEMYより
23000円を30年間、5%の運用利率で計算した場合、総額約2000万円になります。
そのうちの半分は運用益です。
- iDeCoなら、2000万円に対する所得税は40万円だけ
- 分離課税なのでほかの所得と独立して計算
- つまり、2000万円に対して2%の税負担だけ
【運用益1000万円に対する受け取り時課税額】
- iDeCo:40万円
- 特定口座(普通の投資):200万円
iDeCoの節税メリット、恐るべしです。
受け取りは将来のことですし、税制上有利な退職所得あつかいなので、今から心配しなくても大丈夫です。
上記のような節税になるとイメージとして頭の片すみに入れておきましょう。
iDeCoのデメリット3つ
- 60歳まで引き出せない
- 手数料が毎月かかる
- 特別法人税1.173%が復活するかも
でも、僕みたいにあれば使っちゃう人にとってはメリットかもね。
手数料が毎月かかる
- 開設したとき:約3000円
- 毎月 :171円
👆実際の筆者夫のiDeCo管理画面
これを60歳まで払い続けることになります。
低コストのインデックス投資、eMAXISシリーズの手数料は、0.1%程度👇
三菱 UFJ国際投信株式会社 · eMAXIS(イーマクシス) より
特別法人税1.173%が復活するかも
現時点では、2023年3月末まで凍結延長がきまっていますので、今後も眠ったままだといいのですが・・。
この、ナゾの税金が眠りから覚めたときには、0.74%(毎月手数料)+1.173%(特別法人税)=1.913%、手数料としてもっていかれます。
- 特別法人税は20年以上凍結されている
- リターンが5%の商品をえらぶと3%のリターンは確保できる
- 節税効果は据え置き
全世界株式投資など、リターンが確実な商品をしっかりとえらぶことで対策できます!
勤務医がiDeCoをやったら、どんなメリットがあるの?
モデルケース
年収1200万円、独身の勤務医
掛け金は2.3万円/月
👆モデルケースの場合に当てはまる計算式です
年収1200万円の勤務医がiDeCoで拠出できる年間27.6万円は
- 現在:所得税が毎年6万円節税
- 将来:運用益が非課税
- 将来:受け取りに税制上の優遇
今と未来、どちらもメリットのある制度です。
- iDeCoに拠出した分だけ収入を減らして計算してくれるので、所得税が安くなる
- 30歳から60歳まで6万円/年×30年間で、180万円分の節税効果がある
もっと詳しく
【iDeCoは年収が高い人ほど節税効果が高い】
👆年収別、iDeCoの年間節税額の目安
iDeCoの素朴な疑問 7選
①何歳まで拠出して、何歳から受け取るの?
- 払う:60歳まで拠出
- もらう:60~75歳の間に受け取り開始
2022年4月~、受け取り年齢が延長し75歳から可能に。
②受け取り方はどうなっているの?
- 年金で受け取り
- 一時金として受け取り
- 年金と一時金併用
さまざまなパターンが用意されています。
注意
③途中解約はできるのか?
- 解約はできない
- 掛け金の拠出をストップすることができる
- ストップしても、手数料66円は毎月かかる
④途中で死亡したらどうなるの?
- 遺族年金として家族が受け取れる
- 高度障害を負ったときも受け取れる
⑤投資商品の変更・金額変更はできるの?
- 60歳までの積立期間までに何度でも売却・変更ができる
NISAはいちど売却してしまうと非課税枠が消滅しますが、iDeCoは何度でもチャンスがあります。
⑥どんな金融商品に投資できるの?クレカ投資はできるの?
- iDeCoは 定期預金・保険・投資信託に限られる
- iDeCoはクレジットカード決済できない(NISAや特定口座に限られる)
ポイント積立・クレカ投信などのおトク制度も用意が無いのが現状です。
⑦手数料はいくら?
手数料は金融機関によって異なります。
【最安クラスの手数料】
- 開設時 :約3000円
- 毎月 :171円
- 受け取り時:440円/回
【手数料が最安クラスの金融機関14社】
手数料で比較 iDeCoナビより
はじめ方(申し込み・注意点・金融機関)
【申し込み】5ステップ
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1勤務先の病院に、iDeCoを申し込めるか確認
iDeCoは総務課や給料管理課などが管轄しています。
企業年金の用意があればiDeCoは使えないので、まずは病院へ問い合わせてみます。
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2証券会社に申し込み・書類を取り寄せる
勤務先の病院が企業型年金の用意がなければ、iDeCoを申し込むことができます。
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3勤務先の病院に書類を提出
転勤をするたびに書類を交わす必要があります。
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4病院から受け取った書類を金融機関に返送
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5手続き完了・積立開始
晴れてiDeCoをスタートすることができます。
【注意点】この3つに気をつけよう
①投資とiDeCoは別の窓口=それぞれで新規口座開設する
👆会社は同じだけど、申し込みは別々
iDeCo部門へ新たに申し込むことになります。
②転勤する際は手続きがその都度必要
転勤する際は、新しい勤務先にiDeCoの書類を書いてもらう必要があります。
③転勤する・申し込む際は余裕をもって手続きしよう
①金融機関へ書類を取り寄せておく
②新しい勤務先へ書類提出
を、ルーティン化しましょう。
【どこにする?】金融機関のえらび方
日ごろ使っている金融機関をえらぶのもOKですが、手数料や取扱商品はしっかりチェックしたいです。
【iDeCoの金融機関 えらぶ時のポイント】
- 取り扱い商品が多い
- 手数料が安い
- すでに利用していて信頼できる金融機関
もっと詳しく
手数料が最安クラス、かつ取り扱い商品数が多い金融機関
-
松井証券 40商品
-
SBI証券(セレクトプラン)37商品
- みずほ銀行 31商品
【まとめ】この3つに当てはまる人はiDeCoおすすめ
まずはおススメしない人について。
iDeCoをおすすめしない人
- 60歳まで資金拘束がどうしてもネック
- 転勤のたびに手続きするのがニガテ
- 2.3万円/月を払い続けるのが不安
- 特別法人税が復活するのが許せない
①勤務医
とくに
- 常勤+バイトをしている勤務医
- 病院常勤に年金制度が用意されていない
- お金の管理をする余裕がない
当てはまる方は、iDeCo検討をおすすめします。
老後資金はiDeCoを活用して、自分で用意するのが望ましいです。
参考前回の記事に理由を解説していますので、ご覧ください。
②NISAをやって、まだ余剰資金がある
余剰資金があるなら、検討の余地アリです。
③節税・蓄財に関心があるけど、何から始めたらいいのか分からない
【投資初心者におすすめの順番】
- まずはNISA(クレカOKなところ)
- つぎにiDeCo
- その次に特定口座でクレカ投資
この順番で投資の面を広げていけば大きな問題はないはずです。
どちらかをえらべば間違いありません。
証券会社を複数開設して、資産を分散させるのも1つの方法です。筆者は、夫婦それぞれで楽天・SBIの口座を保有しています。
参考筆者が投資初心者から1年間おこなったことをまとめた記事です。
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勤務医にとってのiDeCo
- 1200万円の年収で年間6万円の節税効果あり
- 受け取り時も節税できる
- 年収が高いほど節税効果は高まる
- 60歳までの資金拘束がある
- 転勤のたびに病院と書類を交わす
- 手数料と取り扱い商品数で金融機関をえらぶ
iDeCoは毎年の所得税対策にもなるうえ、将来の年金対策にもなります。
利用されていない方は、手段の1つとして積極的に検討してみてはいかがでしょうか。
本日もご覧いただきありがとうございました🎶
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